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血統の大枠を理解しよう。競馬には3つの大国(大陸がある)と、プラス2か国、今後さらにプラス1
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馬の完成するスピードの早さが国によって違います。
血統の大枠を理解しよう。競馬には3つの大国(大陸がある)と、プラス2か国、今後さらにプラス1
競馬が盛んな国、盛んになりつつある国として、
まずは、今すでに盛んな国、
アメリカ
日本
フランス・イギリス・アイルランド
そして、
ドイツ
オーストラリア
これがプラス2か国
今後さらに、
南米(ブラジル・アルゼンチン)
こんな感じでしょう。
さて、どうして、国で考えるのか?
僕は、国で考えると、競馬はわかりやすくなると思っています。
その理由は、
国の競馬ビジネスモデルの違いがあるからです。
たとえば、アメリカ。
アメリカは種牡馬ビジネス中心。
できるだけ、2歳、3歳の早い時期のG1を勝って、
早々に引退させて、
種牡馬として、種付け料で稼ぐ。
アメリカは日本と違い大きな牧場がたくさんあります。
日本では、社台ファーム系列が、中心で、
あとは、小さい牧場がたくさんあるという感じですが、
アメリカには大きな牧場がたくさんあります。
だから、1頭の種牡馬だけでは、全く足りないわけです。
また、安定して、稼げるので、
種牡馬にさせたいわけです。
だから、ダートで走り、仕上がりの早い種牡馬が人気になります。
ただ、日本と同じように長くタフに走らせたい馬主もいますので、
アメリカの血統全てが早熟ではありませんが、
その傾向が強い、ということです。
ヨーロッパは、娯楽趣向も強く、
できるだけ早い時期にG1を勝たせたいという思いと、
できるだけ長く活躍させたいという面もあります。
日本は、賞金体系が高いので、
できるだけ長く走れることが好まれます。
日本ダービーが目標とされますが、
一方で、完成が遅くても、長く活躍する馬が好まれます。
その国のニーズに合わせた血統が好まれていくわけですから、
自然と、成長するスピードに、差が出てきます。
簡単にまとめると、
早熟アメリカ血統 | ミスタープロスペクター系ストームキャット系フレンチデピュティ系早熟で3歳いっぱいが基本父によっては、それなりに長く走る。 |
---|---|
晩成アメリカ血統 | ワイルドアゲインの系列。ダマスカスの系統。プレザントコロニーなどのリボー系古馬になって本格化。ロベルト系(ブライアンズタイムやシンボリクリスエス)ロベルト系は、2歳から走り、古馬でも能力は落ちない。ただ、ピークはやはり、古馬。 |
ヨーロッパ血統 | サドラーズウェルズ系。ヌレイエフ系リファール系。ニジンスキー系。ダンチヒ系(完成が少し早く、衰えも少し早い)3歳の早い時期で完成し、5歳の夏までがピーク。秋以降は、人気でこけることも。ブエナビスタも、5歳は1勝のみ。 |
ドイツ血統 | 晩成傾向が顕著。マンハッタンカフェの母系。この馬のように、3歳秋以降から強くなる。高齢でも走る。 |
日本血統 | 日本の在来牝系を内在する種牡馬の血統。基本的には3歳秋頃から完成し、ピークが長い。過去のイメージとしては、メジロマックイーンやメジロライアン。日本血統が母父に入ると、 |
グレイソヴリン系 |
2歳から活躍し、古馬になって本格化、連続好走が難しい血統。 |
オーストラリア血統 | おそらく、晩成気味の血統。 |
という感じになると思います。
特に、この母系の血統を見てください。
お母さんのほうから、成長スピードというのはもらっていると僕は思っています。
日本一かわいそうなジョッキーに、福永騎手がいますよね。
クラシックがなかなか勝てなかったり、
日本ダービーも2着が続いているから、
勝負弱いとか、本当はうまくないとか、なんやら言われていますが、
この母系の成長力で説明すると、
彼が勝てなかったダービーの理由がわかります。
まずは、ワールドエース。
母系はドイツ血統。3歳の秋から本格化するので、
日本ダービーでは、まだ成長途中、
母系がアメリカ産(流れはヨーロッパ血統)の、ディープブリランテに勝てませんでした。
それから、エピファネイア。
母系は日本血統系、これも、まだ本格化前。
母系アメリカ血統のキズナに差されてしまいます。
そして、2015年のリアルスティール。
血統的には、良かったのですが、母系アメリカ血統で、
でも、勝ったドゥラメンテも母系アメリカ血統というか、サンデーサイレンス。
成長力という点では、いい血統でしたが、
相手が一枚上でしたね。
というわけで、クラシックなどの究極レースは、
この成長力というところに注目すると、ちょっと勝ったり、ちょっと負けたりがわかるかもしれません。
成長力だけじゃなくて、
適性もあるので、それだけで決まるわけではありませんが、
知っておくと便利だと思います。
では。
何か質問などあれば、気軽にメールくださいね。
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